平成19年度行政書士試験 試験講評
DAI-X NEWS vol.137 2007年12月号 【試験講評】
11/11(日)に、本年度の行政書士試験が行われました。受験生の皆さん、本当にお疲れ様でした。今年の行政書士試験の講評をお送りいたします。試験制度が変わって2回目となった今回の試験の総括を掲載しました。受験された方も、来年受験を考えられている方も、試験傾向を見る最新の情報としてご活用ください。
1 「行政書士の業務に関し必要な法令等」について
【1】5肢択一式
新試験制度下で行われた2回目の試験であったが、昨年度と比較して出題配分に大きな変更はなかった。すなわち、基礎法学から2問、憲法から5問、行政法(地方自治法を含む)から19問、民法から9問、商法から5問出題された(合計40問)。ただし、ここ数年出題されていた行政機関情報公開法からの出題はなかった。上記のように行政法からの出題が昨年度と同様に多かったことは、試験が行政法を重視していることのあらわれといってよいだろう。
出題内容としては、細かい知識が要求される問題や論理的な思考を問う問題(判例を題材とした問題26や見解から論理的に導かれるものを選択させる問題28)もあったが、全体として見れば、条文や判例に関する知識を端的に問う問題が多く、受験生にとって、全く手も足も出なかったという問題は少なかったといえる。また、出題形式について、事例形式の問題や空欄補充問題が例年に比べ多く出題されていた。
【2】多肢選択式
昨年度と同様に、憲法から1問、行政法から2問出題された(合計3問)。問われていることは、憲法および行政法に関する基本的なことが中心であった。したがって、きちんと受験勉強に取り組まれた方であれば、短時間で正確に解答することができたものと思われる。
【3】記述式
昨年度と同様に、行政法から1問、民法から2問出題された(合計3問)。いずれも条文に関する知識を問う問題であった。この点、やや細かい知識を要求する出題がなされたことから、日頃から条文を正確に読み込んでおく習慣を身に付けておくべきである。
2 「行政書士の業務に関する一般知識等」について
今年度は、政治分野から2問、経済分野から2問、社会分野から2問、個人情報保護分野から2問、情報通信分野から3問、文章理解については3問が出題された。昨年度と比較して、個人情報保護と情報通信の出題数が逆になったことが特徴的である(出題の順序も逆になった)。出題内容については、議院内閣制、選挙制度、現代日本の経済財政、日本の地方交付税制度等、比較的オーソドックスなテーマが問われ、時事的な事項も合わせて問われた。また、個人情報保護分野および情報通信分野については、個人情報保護法、行政手続オンライン化法、公的個人認証法といった、それぞれの分野における重要な法律が直接的に問われていた(ただし、昨年度出題された行政機関個人情報保護法からの出題はなかった)。この点、新聞・ニュース等にとどまらず、日頃から専門学校等で積極的な情報収集を怠らなかった方にとっては、高得点も十分に可能である。
3 全体講評
細かい知識を問う問題も散見されたが、全体的には、基本的な知識を問うものが多く出題されていた。また、新試験制度下で行われた最初の試験であった平成18年度試験とほぼ同様な出題配分であり、これを踏まえて事前の準備をしっかりと行ったか否かが試験の合否に反映されることとなるものといえる。合格率は、昨年度よりも若干上がると予想する。
以上のようなことから、例年通り、比較的易しい問題や基礎的事項を問う問題を確実に得点することができた方が合格の栄冠をつかまれるであろう。
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