7/1実施!平成19年度司法書士試験
DAI-X NEWS vol.133 2007年08月号 【試験講評】
7/1(日)に行われた平成19年度の司法書士試験(筆記試験)の試験講評を、早速お届けします。午前の部、午後の部(択一式・記述式)をさらに科目別に詳細に分析しました。今回受験された方はもちろん、来年受験を目指している方もぜひ参考にしてください。
【午前の部】
憲法は、単純な正誤問題ではなく、問題文も長く、時間のロスにつながりやすいが、ごく基本的な内容であり、正解を出すのは困難ではない。
民法は、基礎がしっかりしていれば正解できない問題はなかったであろう。最新判例からの出題もあり、判例の大切さは改めて重要であることが明確になった。根抵当権の出題が少ないのは最近の傾向である。
刑法は、犯罪の成否を問うというよりは、その犯罪の特性を問う内容であり、判例を中心としているが、法的思考力も試される問題といえる。共犯の問題は文章も長く自信を持っての解答が難しかったかもしれない。
会社法は、昨年よりは難易度が上がったといえる。資本金の額の増減、発行済株式・発行可能株式総数の増減については、今後もパターンを変えて出題されるものと考えられる。
全体的には昨年と同レベルの出題といえる。難問が多いわけではないので、いかに失点を最小限に食い止めるかがポイントとなる。
【午後の部択一式】
民事訴訟法・民事執行法・民事保全法は、例年難問を混ぜてくる傾向にあったが、今年は基本的な出題であった。
供託法は、規則の改正点にこだわらない基本的な問題からの出題であった。先例と基本条文をきちんと理解していれば3問正解できる問題であった。
不動産登記法は、個数の問題で、難問があったが(問22)、それ以外の出題については、典型的な先例等を中心とした問題であり、難易度は昨年よりも易しいと言える。ここで点数を伸ばせることが重要である。
商業登記法は、受験生としてはやや手をつけにくい持分会社が絡む出題もあり、やや難易度は上がったというイメージはある。もっとも、記述式の論点をしっかり理解していれば、点数は取れる出題であった。
午後の部の択一式は、例年午前の部よりも点数が伸びないものだが、今年は午前の部も午後の部も同レベルの内容であったと思われる。いずれも、法務省の基礎的学力重視の姿勢がうかがえた。
【午後の部記述式不動産登記法】
申請日及び依頼主などを確認したうえで問題を読み解く必要があり、事実関係も多く、時間はかなりかかったと思われるが、例年の傾向どおりであり、択一の問題とのバランスが非常に重要であろう。申請書自体はなんら奇をてらってはいないため、登記すべき申請の判断がつけば点数は上げやすい。
【午後の部記述式商業登記法】
やはり時間との戦いという感じが強い。機関設計・種類株式に関する問題は出題が予想されていたところである。責任免除・限定に関する登記についてはあまり書きなれない書式ではあるが、会社法の知識を思い起こすことができれば、登記の可否は判断できる。
記述式全体としては、簡易な申請書の組み合わせながら、完答は難しいというレベルにしている。奇をてらわない基本的な書式をマスターした上で、登記すべき内容を判断する力が試される。
【全体】
問題のレベルそのものは、近年の流れの中で難問を排除する方向にある。一度は目にしてわかっていたはずの問題が多数出題されることとなるので、答案練習など、日ごろの繰り返しが重要となる。簡単な問題をいかに落とさないかが、合否を分けるポイントとなろう。
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