社労士「試験講評」
DAI-X NEWS vol.123 2006年10月号 【試験講評】
受験生の皆さん、お疲れ様でした!8/27に実施された社会保険労務士試験の講評をお届けします。科目別の詳細な分析に加え、来年試験に向けてのアドバイスも掲載していますから、ご参考に!
全体的には昨年に比べ若干やさしい出題内容であった。ただし、科目により非常に難しいものもあり、科目ごとの合格基準をクリアできるかどうかが合否の分かれ目となるであろう。選択式では労災保険法と社会保険の一般常識、択一式では労働の一般常識と厚生年金保険の難易度が高かった。難しい問題にあまりとらわれず、比較的解答しやすい問題を確実に得点に結びつけられれば、合格基準点を獲得できたのではないだろうか。
【選択式】
基礎的な知識を問う出題が多く、高得点も可能な科目が多かった。ただし、その中で労災保険法と社会保険の一般常識は難易度が高かった。特に社会保険の一般常識は、多くの受験生が苦戦したのではないだろうか。その他の科目は、基礎知識の学習を怠っていなかったかどうかがポイントである。合格基準については総得点で28点、各科目では3点以上で、科目合格基準の緩和の可能性は、難易度の高い2つの科目であるものと予想される。
【択一式】
やや厚生年金保険法の難易度が高かったが、全体的には難易度にあまりばらつきがなく、標準的な難易度であったと思われる。各科目4点以上は獲得できる内容であり、解答しやすかった科目でいかに得点できたかが合否のポイントとなる。
■労働基準法・安全衛生法:労基法は例年通り判例からも出題されていたが、難易度は標準的であった。ただし安衛法は、正解肢となる問題が細かい知識を必要とし、難易度が高い。
■労災保険法・徴収法:保険給付や通則など、出題の範囲は偏りなく行われているが通常の学習で十分対応できる内容であり、難易度は標準的。
■雇用保険法:労災保険法と同様、通常の学習で十分対応できる内容であった。
■一般常識(労働):法令からの出題がなく、すべて労働経済からの出題となっており、難易度は高い。
■一般常識(社会):すべて法令からの出題であり、内容も基礎的である。労働の一般常識の難易度を考えると、できるだけ得点しておきたい。
■健康保険法:判断のつきにくい表現の問題も見られたが、難易度は通常の学習で対応できる水準である。
■厚生年金保険法:読み取りにくい問題が多く、全体としての難易度はやや高いが、落ち着いて取り組めば正解することは十分可能な出題であった。
■国民年金法:通常の学習で十分対応できる出題内容であり、標準的な難易度であった。
《合格基準》
昨年度より全体的に難易度が低くなっており、合格基準は総得点で44点以上、科目別4点以上必要であろう。科目合格基準の緩和の可能性は低いと予想される。
《来年受験に向けて》
行政通達や判例など法律の解釈を問う出題が増加傾向にあり、条文の暗記だけでは対応が難しくなってきている分野もある。ただ、難しい問題の比率はそれほど高くなく、あまり細かい規定にこだわりすぎるのは避けたほうがよい。特に今年の試験では一部を除いてテキストや答練など通常の学習を怠っていなかったかどうかが試されたような難易度であった。
これらの問題を正確に判断するために必要な知識の習得には、反復学習が必須である。テキスト、過去問、答練など、繰り返し学習することを日々積み重ねていってほしい。それこそが合格を手にするための最善の方法である。
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